説明
<案 内>
今日の霊界や死後の世界に対する関心や知識は、仏教から見ると噴飯ものである。仏教は、業報による善悪進化を説く。肉眼では見えない、願心荘厳の極楽浄土から、極悪の無間地獄までの世界を化生界として、著者の仏典と現実問題に対する深い洞察を通して、業報因果の厳然たる事実を解明する。
<目 次>
※各章の初めの文を掲載しました
・一 アフリカの砂漠で、千古の沈黙を守るスフィンクスは、われわれに謎の質問を与えたといわれる。「初めは四本足で・・・・・p3
・二 私が、「胎生と化生」との問題に疑問を持ちはじめたのは、数年前からである。地獄や極楽の実在は・・・・・p6
・三 胎生的人生の説明は、『倶舎論』にくわしく出ている。いま、雲照律師の・・・・・p12
・四 以上の説明の中で、中有界という言葉が、読者に奇妙な感じを与えると思うので、いちおう解釈してみよう。詳細は・・・・p19
・五 (問)以上のお説は、今日までの仏教僧侶からあまり聞かなかったが、それは、仏教が諸法無我の原理に立ち、無霊魂説を支持するためではないか。ある学者が・・・・p24
・六 「人生は短く、芸術は長し」という。しかし芸術は・・・・p31
・七 「胎生と化生」の問題について、結論をつけておこう。『五会法事讃』を・・・・p38
(50代、女性、三重県) –
何度よんでも難しい。でも地獄は本当にあるんだということがわかる。
「地獄界も天上界も化生なり」と倶舎論にあるそうな。
私がうけた学校教育は底の浅いものだと思う。
(40代、男性、京都府) –
平生、人は、安楽、常住、清浄の世界などあるとは夢にも思わないが、どん底状態に落ちてこそ、心から浄土を願い求める。しかし『化生とは夢のごときもの』―胎生と化生を論じつつ、蓮華化生に至る道筋を説く。
(20代、男性、岐阜県) –
浄土往生した者は化生すると言う。それをこんな頭で理解しようとする事自体がわが身知らずと思うが、知りたい欲には勝てません。しかし、この書はその「化生」について考えておられるが、この書を読んでも化生なんて分かりません。分かりたければ、源信和尚のように修行を一心にする以外ありません。でも、ここには「身も心も南無阿弥陀仏」という世界に生きた言葉があります。それを聞くと「こんなもんかな?」と少し想像できるかもしれません。
(40代 男性、富山県) –
地の底にあるような地獄や、空の上にあるような極楽など信じられるか、と思ってらっしゃる人におすすめします。地獄や極楽の成り立ち方が理路整然と説かれ、これまでもっていた先入見が破られるでしょう。